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家づくりノウハウ
公開日:2023.01.30 最終更新日:2023.03.30

間違った「金銭感覚」が家の質を大きく下げている

間違った金銭感覚についてのイラスト
間違った「金銭感覚」が家の質を大きく下げている
R+house横須賀市・三浦市のお役立ち記事「間違った「金銭感覚」が家の質を大きく下げている」の詳細ページです。 R+house横須賀市・三浦市は横須賀市・三浦市の注文住宅を手がけております。住まいづくりのご検討をしていましたら、お気軽にお問い合わせください。

目次

購入価格の問題

家の選び方と並んで難しいのが、購入価格の問題です。いい物を選んで安く買うのは、賢い消費者の基本。買う対象が何であろうと、その原則は変わりません。ただし家の購入がほかの買い物と違うのは、買ったときに払うお金がすべてではないということ。だからこそ、普通の商品を買うように、家を買ってはいけないのです。住宅の購入に関して、かかる費用には2種類あります。

イニシャルコスト

まずはイニシャルコスト。つまり初期費用のことで、頭金とローンを合わせた住宅そのものの代金や、不動産取得税などの税金や手数料を含め、購入時にかかるすべての費用を指します。

ランニングコスト

二つ目がランニングコスト。その家を購入したあとに発生する、ローンの金利、毎日の光熱費、必要が生じた際にかかる修繕費など、住み続けることに伴う支払いのことです。
誰しも、住宅の購入を決めるときはイニシャルコストばかりに目がいき、ランニングコストにはなかなか注意が向かないものです。たとえば、下の図は建材や工法まで2000万円の注文住宅。右は指定した1800万円の建て売りです。外見はどちらも立派ですが、実は気密性・断熱性は2000万円の注文住宅のほうが格段に優れています。そうはいっても、200万円の違いにつられて、建て売りを選ぶ人も多いでしょう。購入を決める時点で、10年20年住み続けるにつれてどれだけの費用がかかるかと試算するのは、なかなか難しいものです。
価格の比較


家の品質がランニングコストを大きく左右する

しかしこの両者、住み続けるうちにランニングコストに大きな差が出てきます。冷暖房の効率は光熱費に直結するので、長い年月がたつうちに200万円のプラスマイナスは逆転し、はるかに大きな差額が生じていくはずです。質にばらつきがある、と普通は考えないものです。しかし品質の違いによってランニングコストには大きな差が出ます。冷暖房の効率次第で光熱費がかさみ、10年20年と住み続けるうち、ばかにならない差額が生じてきます。建てるときに200万よけいにかけて省エネ性能を高めたとして、35年ローンで支払うとしたら、月々5000円程度の違いにすぎません。それによって節約できる光熱費のマイナス分を差し引けば、経済性においてはプラスマイナスの逆転がじゅうぶんに考えられます。また、光熱費の元である資源価格は変動します。今後エネルギーコストが上がっていけば、この差はますます大きくなります。にもかかわらず、表面的なイニシャルコストにしか目を向けられない人が少なくありません。高気密・高断熱の家を選べば、経済的にも有利なだけでなく、快適性と健康を手に入れることができますね。

家選びにも車選びの視点を

自動車を購入する際に、たとえ初期の導入コストは高くても、燃費に優れたハイブリッド車や電気自動車を選択肢に入れることは一般的になってきました。長く乗れば導入コストの差を埋めて結果的に得することができるかもしれません。住宅選びについても同じことが言えるですが、あまりこの点が意識されることはないようです。イニシャルコストの差額ご大きく見えるというよりは、先に述べたように消費者側に情報や知識が足りてないのが、大きな理由であると思います。

一生に一度の買い物だから、一生の生活を考える

省エネ性能を高めることが快適性を生むのはわかっても、健康にもつながるというと驚かれる人も多いかもしれません。でも、前回紹介したNさんの花粉症が悪化したように、じつは両者には非常に深い関係があるのです。例えば、冬にお風呂場などの寒い場所に入った途端、急激な温度差が脳梗塞、心筋梗塞などの深刻な健康被害を引き起こす「ヒートショック」の発生率は、住宅の省エネ性能と大きく関わっているのです。省エネ住宅と健康の関係については次回で詳しく解説します。強調したいのは、家を買うときには、長く住み続けて毎日暮らすことを想像して、長期的な視点で見ることが大切だということです。数千万円の買い物をするのに、性能が不十分な家を建ててしまったり、いま10万円の出費を惜しんだ結果、将来健康を害してしまったりするとしたら、まさに本末転倒。ところが、建築段階において安くしてかまわないところと、費用をかけなければいけないところの違いを、間違えている人が多いのが現実です。それどころかイニシャルコスト意識の高い人ほど、「安物買いの銭失い」になりがちなほどです。イニシャルコストの差よりもランニングコストの差のほうがはるかに大きいのですから、長く住み続けることを考えてランニングコストに目を向け、これを安く抑える工夫が大切です。一生に一度の買い物なら、一生の生活を考えて買う。これは住宅の上手な購入方法の基本です!!

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