住宅における窓は、ただのデザインではなく、家の明るさや風通しの良さを決める重要な要素です。窓の数や位置によって、住んだ時の快適さに大きな違いが出ることもしばしばあります。今回は新築の窓について、配置や大きさを決める際のポイントをご紹介します。
□どれくらいの人が窓の配置を気にしているのか
新築一戸建てを建てた187人に対して、「間取りを決める際に窓の位置や大きさまで具体的に検討しましたか」という質問をしたところ、「はい」と答えた人は143人でおよそ75パーセントに昇りました。この結果からも、多くの人が窓の大きさや配置にこだわっていることが分かります。「はい」と答えた方からは、採光性を考慮したから、といった意見が多く聞かれた一方で、「いいえ」と答えた方は、ハウスメーカーにお任せした、スタンダードなタイプの窓にした、といった意見が聞かれました。窓の配置や大きさにこだわる人は、家をできるだけ明るくしたいという考えの方が多いようです。
□失敗しない窓の配置や大きさの決め方
*吹き抜けのある家の場合
吹き抜けに窓を設ける場合は、階下に光を取り込みやすく、風が吹き抜けやすくする配置を意識します。そのためには、吹き抜けのある階の東側(西側)、南側(北側)、上部、の3箇所に配置するのが理想です。
*寝室や子供部屋の窓
寝室や子供部屋で、日中でも照明を使わずに過ごすことを考えると、6〜10畳であれば2面以上は窓が欲しいところです。しかし、寝室や子供部屋は住宅の中でも特にプライベート性が高い場所であることから、外からの視線が気にならないような大きさ、位置にする必要があります。外から見えにくく、それでいて採光や風通しに優れた滑り出し窓やスリット窓、高窓などがおすすめです。窓は壁の中央に寄せることが多いですが、必ずしもそうする必要はありません。
あえてコーナーに寄せることで壁面にも光が当たりやすく、部屋全体が明るく見えます。
あえてコーナーに寄せることで壁面にも光が当たりやすく、部屋全体が明るく見えます。
*浴室・トイレの窓
浴室に窓があると入浴後に、湿気を外に逃せるというメリットがありますが、結露やカビが起こりやすい、サッシの掃除がしにくい、断熱性が下がるといったデメリットも存在するため、最近では浴室に窓を設置しない間取りが増えています。また、トイレに窓があることのメリットは、トイレを使った後の空気の入れ替えができる、明るくなる、などがありますが、窓がない場合にも、断熱性が上がる、間取りの自由度が上がる、窓を設置するコストが減らせる、といったメリットがあります。トイレの窓は、設置するもしないも一長一短なので自分のスタイルに合わせると良いでしょう。
□まとめ
今回は新築の窓の配置についてご紹介しました。ハウスメーカーに任せてスタンダードな窓の配置にするのもいいですが、少し配置を工夫することで任意の場所を明るくしたり、部屋の印象を変えたりできます。是非、窓にこだわった間取りを検討してみてはいかがでしょうか。